三夜踊りCD制作までの経緯

平成18年7月23日
三夜踊り保存会:坂口政昭

今回の三夜踊りCD制作のきっかけは、知人からの要望もさることながら、以前、保存会として「おわら風の盆」や「郡上八幡踊り」を視察研修に行った際にどちらの踊りも、観光PR用のDVDやCDが販売されていたのを見たからです。
また、市や観光協会、市民団体が「踊り」を観光資源として有効に利用していたことも大きな刺激となりました。
自分が三夜踊りを始めるきっかけとなったのはまだ保育園に通っていた頃,母に連れられ踊りに参加したことです。当時、三夜踊りは近隣の村や町からバスを仕立てて踊りに参加する人たちも多く、いろは橋から新橋を含む輪島川を取り囲むように大きな踊りの輪が幾重にも連なり川の真ん中に特設舞台が作られていました。
川縁につるされた沢山の提灯の灯りが川面に幻想的に映し出された様は、今でも鮮明に心に焼き付いています。また、踊りの美しさにも幼いながらに感動を覚えました。今にして思えば自分の中の日本人の心が芽生えた瞬間だったかもしれません。
しかしながら時代の流れとともに三夜踊りに参加する人々が年々減少していきました。原因は色々ありますが、一番大きな原因は一人一人の祭りに対する意識が変わってきたことかもしれません。ある時期は子供達が非行に走る要因となるとして開催時間が短縮されたこともありました。しかしそうでしょうか…。
おわら風の盆では踊りに参加する幼い子供達を上級生の子供達が手を引いて世話をしていました。その姿はとても優しく温かく見えました。
おそらく大人がしっかりとした意識を持って子供達に接しているのでしょうね。
人として、親として子供達に伝え残していくもの。郷土の祭りや踊りも一人一人の意識に根ざし伝えていくものだと自分は思っています。

自分が三夜踊り保存会に入ったのは平成三年の三夜踊り保存会結成時です。
その頃は生のお囃子がなくなりテープを使っての開催でしたが何とも味気なく寂しい思いをしていました。もういちど生の囃子で開催してみたい。少しでもその力になれれば。そんな思いが入会のきっかけとなりました。
入会から現在まで郷土の芸能を後生に伝えるべく保存会はじめ、多くの方々が活動に参加しております。
踊り手の参加も少しずつではありますが増えてきました。
今回のCDがさらに踊りに参加する人の増加に繋がればと思っています。

CDの内容は三夜踊り本番の音頭を録音したものが約40分間、その後、笛の独奏、枕歌の笛の独奏といった構成になっています。

お友達やグループでの踊りや音頭の練習にご利用していただければと思っております。


※三夜音頭のCDをご希望の方はホームページTOPよりメールにてお知らせ下さい。(送料・振り込み手数料等はご負担願います。)
 

三夜踊りのCD・DVDは輪島市立図書館で借りることが出来ます。
音頭の歌詞カードをつけました。

三夜踊り舞台踊り練習用 CD (非売品)