三夜音頭枕集

  2005年 3月 1日
倉田 眞行収集



�@ 三夜な 三夜踊るなら 笛や太鼓や音頭に合わせて
         老いも若きも手拍子揃えて 品良く踊れヤレ


�A 能登のや 能登の名所に 曽々木の海岸
        上と下との揚羽の紋どこ 昔忍ばす時国館ヤレ


�B 東や 東や山の陰 一山 二山 三山さんの木陰から


�C 能登のや 能登の名所は 輪島のあっちの名舟のこっちの 
    段々田んぼの ちっちゃな田んぼの 千枚田の稲穂ヤレ


�D 俺がや 俺が友達ゃ 七尾のあっちの岩屋のこっちの    
    段々畑の茶の木のめぐらに きれいに咲いたる
                      菜種の花じゃヤレ


�E 遠きや 遠き越後の 上杉謙信能登の浦々 攻め立て攻め立て 
    名舟が浜にこれを追い討つ 波に轟く 御陣乗太鼓ヤレ


�F 珠洲のや 珠洲の岬に 一所 二所 三所 四所 
                   名は五所枝の桜ヤレ


�G 東や 東や白むし ニワトリや歌うし カラスが鳴き出す 
    お寺の坊さん ゴンゴと鐘打つ 踊る時間は今しばし


�H 村のな 村の一本橋や 細くて長くて 少々しおれて   
        危ないけれど 貴方(あんたorぬし)となら渡るヤレ


�I 三夜な 三夜踊りは 今宵一夜よ 
          老いも若きも手拍子揃えて 品良く踊れヤレ


�J 盆のな 盆の踊りは 今晩限りよ 
          老いも若きも手拍子揃えて 品良く踊れヤレ


�K 能登のや 能登の輪島は 塗り物所ヤレ


�L 三夜な 三夜娘は 誰に見しょとて 揃いの浴衣で 
           揃いの編み笠 踊る姿の 黒髪恋しヤレ


�M 三夜な 三夜踊るなら あなたと私と 
        手とり足とり 音頭に合わせて 品良く踊れヤレ


�N 咲いたな 咲いた桜に 正月 二月 三月弥生に 
     七つの(北山)沖から ドンドと吹いてくる 
             あられ混じりの 嵐さんが毒じゃヤレ


�O 竹にな 竹に雀が あっちの藪から こっちの藪まで 
          チュンチュンバタバタ 羽うち揃えて 
                      品良くとまるヤレ


�P 瀬田のな 瀬田の唐橋 西から東の 
     間(けん)数を見れば 百二十四(し)間で 
          総覧欅(けやき)の 踏み板草槇(くさまき) 
              唐金(からかね)の擬宝珠(ぎぼし)ヤレ


�Q 竹のや 竹の切り口や 四五寸下がって 
       大たん小たんに すんすんなみなみ(音頭指定)

 ★指定音頭 『裏のおせどに池堀かけて 水が湧かずに 金がわく』


�R 今宵な 今宵忍ぶなら 蓑(みの)着て笠着て 
   鍬柄(くわがら)担いで 村の若い衆が 
      咎(とが)めたならば 74本(ななじゅうしほん)の 
         竹の子掘りだと 裏(うら)の門から 
                      忍びゃしゃんせ


   新枕歌集へ